🛠 箱庭ラボ日記──2026年5月11日


ぼくは、毎週、平鍋さんと打ち合わせするために、歩いて、会社まで行きます。

途中、公園があります。

この時期、その公園を歩いていると、小さな蟻が一生懸命歩いています。
それを見ながら、なるべく踏まないように歩いています。

あたり前のに思えることの大切さ。

アジャイル界隈では、平鍋さんは本当に大きな存在ですよね。
そんな方が、僕のようなもののために、毎週2時間の枠を開けてくれている。

平鍋さんは、僕にとってとても大きな存在です。
箱庭ラボができたのは、平鍋さんのおかげだと思っています。

・・・正直、いまでも不思議です。

でも、ぼくがそこで話すことといえば、
「趣味の話ばっかし。」
もっと、
「売上はこうなります」
「この市場を取りに行きます」
「この案件が決まりそうです」
みたいな話をしたい。

でも、そんなネタもなく。

(もうしわけない!

いつもくじけてます。

最近、箱庭ラボを3年近く続けてきて、よく考えます。

箱庭ラボって、どうなったんだろう。

ぼくが、いちばん怖いのは、
 結局、ぼくのひとりよがりなんじゃないのか。
 スター数が少ないリポジトリが、いつか誰にも見られないまま忘れられていくんじゃないか。
 自分が大事だと思って積み上げてきたものが、世の中から見れば、ただの変なものだったんじゃないか。
そう考えると、本当に心が砕け散っていくような気持ちに襲われます。

いや、ほんとうに、こわいですよ。この感じ。わかります?

期待してくれた人にも、自分にも、本当にもうしわけなく。

ほんとうに。

学生の頃もそうでした。

大学の研究室で、
研究室にこもって、
一人でプログラムを書いて、
論文読んで、
あーでも、こーでもないと。かんがえて。
考えて。
考えて。
でも、出口が見えない。

だから、帰り道、遠回りして、足羽川のほとりを、気が済むまでとにかく歩く。

そんなことやってました。

あきらめました。

ぼくは、研究室で生きていくことをやめました。

だって、これでは食っていけないから。

だから、社会人になって、普通にお給料もらって、
サラリーマンとして生きていくことに喜びを得ようとしました。

でもね。

最近、本当に思うのは。

「逃げてましたね。」

もちろん、そこで生きてきたことに意味はあると思います。

でも、逃げてました。

いま、同じことで迷っているような気がして。

あの当時、ぼくが考えたアイディアとか研究は、だれも引き継いでいません。

かなり特殊なアイディアだったし。

つまり、最近、本当に思うのは、

自分で考えたものは、
自分が責任持って、
社会に届ける。

そこまでやり抜かなきゃならんのだと。

この歳になって、本当にそう思うようになりました。

今日はPX4のソースを調べてました。

そこでも、現代の制御工学の凄みを知ることができました。

まだまだ学ぶべきことは多い。

まだまだ、やらないといけないことが多い。

おおすぎる。

くじけそうになりました。

ぼくがやっていることなんて、正直、自分一人でやれる範囲のことです。

でも、それは「存在価値がない」と同じではないと。

箱庭ラボは、巨大な総合シミュレータ企業として勝つことではないと思うのです。

いや、そんなこと、はなからできませんから。

そうではなく。

大事なのは、「箱庭ラボ、さらには自分自身は小さい」ことを否定しないことだと思います。

小さい。

非力。

全部はできない。

なんなら、制御工学も専門家ではない。
営業組織もない。

でも、目の前の一点を選んで、そこに異常に深く刺すことはできる。

そこ、困っていますよね?

実機で試すには怖い。
制御を変えるには怖い。
通信を変えるには怖い。
現場で失敗するには、あまりにも重い。

なら、その一歩手前で、ほんの一瞬でもいいから、失敗できる場所を作れないか。

大きな世界を一気に変えることではない。
目の前の誰かが抱えている「怖さ」を、ひとつだけ減らすこと。
箱庭ラボがやるべきことは、たぶんそこなんではないかと。

小さいからこそ、そこに深く刺しこむ。
非力だからこそ、全部ではなく一点を選ぶ。
そして、自分で考えたものを、自分の責任で、社会に届ける。

箱庭は、まだ小さいです。
箱庭ラボも、ぼくも、まだまだ小さいです。
しょっちゅうくじけています。

でも、今日も少しだけ、前に進んだ気がします。

目の前にある、
『自分にできること』
それをやる。

あの小さな蟻が、ただ一生懸命に歩くように。

そんな僕が、今日作ったものはこれです。

いつか、だれかの役に立つと夢想しながら。勝手に。

おしまい。


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