オープンソース・コミュニティのチカラが作る新世界:箱庭ラボの誕生


はじめに

こんにちは、箱庭ラボの森です。この度は私たちのブログをご覧いただき、ありがとうございます。

箱庭ラボのブログは、私たちが目指すビジョン、取り組んでいるプロジェクト、そしてその過程で得た学びを共有する場として設けられました。ここでは、日々の活動や進捗、そして「箱庭」がどのように成長していくのかを楽しんでいただく機会を提供できればと考えています。

この初回の投稿では、箱庭ラボがなぜ設立されたのか、私たちが何を目指しているのか、そしてこれからどのように進んでいくのかについて話したいと思います。これから一緒に箱庭ラボの旅を歩んでいければ幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。

背景知識

このブログをご覧になられている方の中には、そもそも「箱庭」ってなにもの?と思われてる方いらっしゃると思います。

ウィキペディアによりますと、文化方面で、以下のように記載されています。

箱庭(はこにわ)は、小さな、あまり深くない箱の中に、小さな木や人形のほか、橋や船などの景観を構成する様々な要素のミニチュアを配して、庭園や名勝など絵画的な光景を模擬的に造り、楽しむものである。江戸時代後半から明治時代にかけて流行した。類したものに、盆景、盆栽がある。

また、医療方面では、「箱庭療法」というものがあります。

日本で箱庭文化がふたたび注目されたのは、河合隼雄らを中心とする心理学者の一派によって、箱庭の形成を通じた心の動きが注目されたからである。彼らはユング心理学の「砂遊び療法」の中に日本の箱庭遊びと同様の構造を発見し、箱庭療法として発展させた。箱庭療法は、画板サイズの浅い箱の中に被検者の心の風景を造らせるもので、自己表現を通じた治療効果が期待できるとされている。

そして、技術方面では、以下のように記載されています。

電子計算機の中の模擬試験を「箱庭」と命名して、さまざまな試験をする事業が、オープンソースで始まっている[1]。オープンソースのCPUシミュレータathrill[2]から発展したものである[3]。2022年には、Unity, Oculus Quest2, ROS2を連動させている[4]。

箱庭ラボが開発しているのは、この最後の技術方面の箱庭のことです。
ただし、文化・医療面の良さを技術的に統合したいという想いもあります。

箱庭開発ストーリー

箱庭を開発しようと思ったきっかけは、2018年頃、IoTのような複雑なシステム開発において、クラウド/パソコン/マイコンシミュレータを統合したシミュレーション環境が欲しいと思った時でした。

そのような環境はまだ世の中にはなく、『ビジネス化できるのでは?!』という淡い想いを、永和システムマネジメントで新規ビジネスを企画していた未来企画室に持ち込みました。そして、厳正なる審査の結果、快く受け入れてもらい、公式に技術調査/ニーズ調査を始めることができるようになりました。

約半年間(2019年の秋)、未来企画室の室長(羽根田さん)と一緒に、さまざまな企業に訪問して、企画内容を説明し、共感をいただくことはできたのですが、羽根田さんが風呂敷を思いっきり広げすぎて(自分もそれに加担して)、一企業に収まるものではないものが出来上がり、到底実現することが難しい箱庭像が生まれることになりました(汗)。そして、この企画は更なる大きな夢を追いかけることになりました。
そんな大風呂敷をひいた箱庭ですが、実は裏で、自分が参加しているTOPPERSプロジェクトの開発者会議(2018年の秋)にて、『TOPPERSの叡智を集結して箱庭を作りましょう!』と呼び掛けておりました。その呼びかけの効果があって、2019年の春に花開き、当時、京都大学で研究をされておられた高瀬先生と一緒に、TOPPERSのワーキンググループとして、「箱庭WG」を立ち上げることになりました(2019年6月)。

ここからは、基本的に、週末エンジニアとして、箱庭WGメンバと一緒にオープンソースベースで箱庭の基礎技術研鑽に勤しみ、様々なトライを行ってきました。また、ここで作成された箱庭成果は、広報および教育利用等して頂きながら、少しずつTOPPERS/箱庭の認知度が上がってきました(2020年~2023年)。下図は、これまでの活動の歴史とこれからの活動の方向性を示したものです。
そして、箱庭WGの活動ゴールの1つである『2025年の大阪万博出展』に向けて、箱庭WGメンバ一丸となって開発を加速していこう!としている矢先に、箱庭ラボの会社設立という予想もしなかった事が起きました。

箱庭ラボ設立の背景は、次のブログで!

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