🛠 箱庭ラボ日記──2025年12月11日


ふと思い返しますと、11月後半から今に至るまで、毎週、出張しております。

東京・国分寺から横浜へ。
和歌山に寄って、また東京・八丁堀へ。
地図の上を指でなぞるように移動を重ねてきました。
そして、今週は9日から今日まで、広島におります。

デジタルソリューションさん訪問

広島に来た目的は、実は2つあるんです。
その1つが、デジタルソリューションさん訪問なんです。

箱庭ドローンシミュレータをオープンソースで一般公開した当初、

「これは使える」

といち早く目を留めてくださった担当の方(小谷さん)がおられまして。

自社のソリューションと組み合わせてデモ展示したい、
と熱量そのままにご連絡をいただいたのが最初でした。

以来、オンライン越しに何度か打ち合わせを重ね、
技術的な話も、箱庭の構造の話も、
互いに画面越しでお話をさせていただきました。

そんな中、今年の9月頃だったでしょうか。
広島で学会発表をする話が舞い込みまして、
いつものように牧野さん、岡田さんとビジネス会議をしていた時のことです。

牧野さんが、ぽつりと一言。
「……広島行くなら、デジタルソリューションさんに会いに行こうよ」

あ、これ、決まりだな、と思いました。
こういうときの牧野さんの“ひとこと”はだいたい正解で、
迷う余地もありません。学会の日程が確定したその日のうちに、先方に一報。
返事はすぐに届きました。
ご快諾いただき、訪問が正式に決まった瞬間でした。

ところで。

広島に到着し、ホテルに荷物を置いて「そろそろJR駅に向かうか」と思った矢先、
Slackに岡田さんから急報が。

「チャリに轢き逃げされました!」

……え?
思わずスマホを二度見しました。

「マジっすか」と返すしかありません。

岡田さんはそのまま病院へ向かい、診察を受けることに。
幸い、大事には至らず、本当にホッとしました。

しかしそのときの牧野さんの一言が、妙に印象に残っています。

「またか」

“またか”って……。

聞けば、岡田さんはなぜかよく事故に遭うそうで。
「いやいや、そんなに遭うものだろうか?」
と不思議に思いながら、
結局この日は、牧野さんと二人で訪問することになりました。

駅を降りてすぐ

JR天神川駅を降りて、ふと見上げると、すっと背の高い、モダンな建物が見えてきました。近づくにつれ、その佇まいが、ぼくのなかで「かっこいい」に変わりました。
思わず一枚、写真を撮らせていただきました。

そして、入り口へ向かうと、ガラス越しにクリスマスツリーが。

年末ならではの季節感がふわっと漂って、

「…なんか、あたたかい会社だな」

とほんの一瞬だけ心が緩みました。

そのままインターホンで、

「箱庭ラボの森と申します」

とお伝えすると、
返ってきたのは、

「あ、お待ちしておりました」

というやわらかい声。

遠方からの初訪問は、どうしても少し緊張するものですが、
こういう一言で本当に救われるんですよね。
長旅の中でふっと肩が下りる瞬間でした。

ほんばん。

デジタルソリューションさんは、

CAE解析、AI/IoT、ソフトウェア開発のスペシャリストが集う会社です。
20年以上積み重ねてきた解析・開発の知見を背に、
新しい技術を柔軟に取り入れながら、

“次世代のものづくり”を支える土台をつくり続けておられます。
(https://www.digital-sol.co.jp/company/#company02)


最近では、QUBO++ を使った最適化ソリューション  Hi-QUBO を展開されていて、
これは QUBO++ の商用ライセンスサービスとして提供されているとのこと。

ここでいう QUBO++  とは、
組み合わせ最適化問題を QUBO(Quadratic Unconstrained Binary Optimization)形式に変換し、効率的に解を求めることができるライブラリ/ソルバーです。
C++ で実装され、GPU を使わず Intel CPU だけで高速に解ける点が強みになっています。

担当の小谷さんは、この QUBO++ をエッジや組み込み領域でも活かしたい、
そして世の中にもっと普及させたい、という熱い気持ちをストレートに語ってくださいました。

さらに、小谷さんは箱庭の技術記事も独自に読み込んでくださっていて、
箱庭が持つ 分散シミュレーション時刻同期の仕組み に強く共感されたそうです。

その延長で、

「QUBO++ で計算したドローンの最適航路、その“解”を見せるために箱庭ドローンを使いたい」

という、とても熱量のあるアイデアを話してくださり、
実際に量子コンピューティングのデモ展示でも、
箱庭の紹介をしていただいたとのことで、本当にありがたい限りです。

お打ち合わせの場では

さて、デジタルソリューションさんの初訪問。

会議室に案内され、席に着くやいなや、若いエンジニアの方がさっとパソコンを開かれました。オープンストリートマップをブラウザ上で操作して、地図上でエリアを指定し、風を設定し、配送ポイントをポチポチと置いていく。

その作業の流れがあまりに自然で、
「え、そんなに簡単にできるの?」
と、最初から驚かされっぱなしでした。

しかも、そのままの勢いで、指定した地図データを流体シミュレーション可能なデータ形式に変換し、さらに QUBO++ を用いて最適航路を求めるデモを見せていただきました。

いや、本当に驚きました。

“こんなにスムーズに、ここまで一気通貫でできちゃうんですか…?”

というレベルで、全体の流れが完成されているんです。

そして最後に、箱庭ドローンシミュレータで、その最適航路を Unity 上で実際に移動させる映像まで見せていただき、もう、ただただ感動でした。

(箱庭は解説資料が少ないので…
 独自にコードを読み解いてここまで作り込まれたと思うと、
 “ほんとにすごいエンジニアがそろっているな…”と、心から思いました。)

懇親会の場にて

そんな熱いデモを拝見しながら、打ち合わせはあっという間に時間がすぎ、
そのまま懇親会に突入しました。

そして、席についた瞬間に――
なんと、岡田さんが登場。

いやー、飲み会の席にはちゃんと間に合う!
ほんと、この人おもろい。笑

岡田さんの大きな声で繰り広げられる“おもろい話”を聞きながら、
デジタルソリューションさん側の3名の方々と、
笑い合って、ディスカッションして、また笑って……。

技術の話とバカ話がちょうどよく混ざり合って、
なんとも心地よい、あたたかい時間でした。

おわりに

今回は、デジタルソリューションさんへの訪問日記となりました。

箱庭ラボの取り組みって、やっぱりこういう“人と人のつながり”が大事なんです。
肩肘張らずに語り合う場を通して、きっと、熱い人たちがあつまって、
ここからまた何か、まだ見ぬ製品や企画が生まれてくるんだろうなって改めて思いました。

おしまい。


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