PRO License


機体を作る。制御を速く試す。PX4・ArduPilotで確かめる。

箱庭ドローンPROは、機体モデルの構築、制御パラメータの調整、反復試験、実際のフライトコントローラのソフトウェアを使った確認までを支援する開発・検証環境です。PRO基本ライセンスではソースコードを提供し、研究・開発目的に応じた改変・拡張にも対応します。

箱庭PROの価値は、シミュレーションを速くすることだけでなく、試行錯誤から次の検証へ進むまでの時間を短くすることです。

箱庭ドローンPROで高速な制御検証を行い、PX4・ArduPilot SITLと実機試験につなぐ開発フロー
公開済みの検証実績結果
高速実行126秒間の飛行を約5.0秒で計算(x500・PX4構成)
再現性同じ条件で記録した13ログファイルのバイト単位一致を確認
フライトコントローラとの比較PX4:68項目中NG 0/ArduPilot:72項目中NG 0

数値は特定条件のx500シミュレーションによる測定で、性能の一般保証や実機との一致を示すものではありません。詳しい条件は下の「検証実績」をご覧ください。

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研究開発で何が変わるのか

機体の物理モデルを作って調整する。制御パラメータを何度も試す。候補を絞り込んでから、PX4・ArduPilotの標準的なSITL環境で確かめる。こうした一連の工程を、同じモデルや実験条件を活かしながら進められます。

工程箱庭でできること利用する機能
機体を作る質量・慣性・ローター・センサーをモデル化PRO基本
制御を調整制御応答の評価、段階ごとの半自動PID探索制御連携オプション
標準環境で確かめるPX4・ArduPilot SITLで飛行し、Control Linkの応答と比較無償版SITL+制御連携オプション
条件を変えて試す反復実行、ログ比較、並列試験制御連携オプション
異常条件を試す風やローター故障を飛行中に注入検証条件連携オプション

PROは基本ライセンスに、必要な機能だけを追加する方式です。制御連携オプション(Control Link)は制御プログラムを軽量な環境へ接続する機能、検証条件連携オプション(Scenario Link)は風・ローター故障などを入力する機能です。いずれも別途契約が必要です。

1. 機体モデルを作る — Vehicle Builder

公開仕様や設計値から、機体の質量、重心、慣性、ローターの推力特性などを表す物理モデルを構築します。実機を作る前から制御方式を検討し、試作後は測定値を反映してモデルを更新することも想定しています。

機体作成(Vehicle Builder)の実例を見る

x500を公開仕様と推定値から作成したMuJoCo簡略機体モデル(斜め上から)
x500系の物理シミュレーションモデル(Vehicle Builderページの既存画像を再利用)

2. 制御を繰り返し調整する — PIDチューニング

制御目標への追従、安定性、収束などを評価し、PIDパラメータを段階的に半自動で探索します。各段階の候補と評価結果を確認しながら進めるため、単に最適値を出力するだけでなく、後から試験条件を追える構成です。

PID自動チューニングの実例を見る | センサー・アクチュエータの説明

3. 標準的なフライトコントローラの試験につなぐ

軽量な環境で安定して飛んでも、PX4やArduPilotの実際のソフトウェア上で同じ動作になるとは限りません。SITL(Software-in-the-Loop)は、その制御ソフトウェアをPC上で実行して仮想機体で飛ばす試験方法です。

箱庭の無償版にもSITLとの接続機能があります。PROの制御連携オプションでは、PX4・ArduPilotの制御処理を軽量に繰り返し試験し、同じ機体モデル・あらかじめ決めた条件によるSITLの制御応答と数値で比較できます。SITLを置き換えるのではなく、SITLに進むまでの試行錯誤を効率化します。

制御連携オプション(Control Link)の詳細

4. 数字で見る検証実績

項目検証結果
高速実行126秒の飛行を約5.0秒で実行(x500・PX4構成)
PX4との制御応答の比較68項目:OK 63/要確認 5/NG 0
ArduPilotとの制御応答の比較72項目:OK 66/要確認 6/NG 0
再実行時の再現性同一条件の再実行で13ログファイルのバイト単位一致

PX4との比較で「要確認」としたのは、設定した許容差内に残る応答時間などの差異です。例えば東への加速途中の約32ms、着陸時の接地の約89msの違いを記録しています。すべて完全一致という意味ではありません。

PX4 SITLとの比較結果 | ArduPilot SITLとの比較結果

測定条件:公開情報から推定したx500系モデル、Apple M2 Pro(macOS)、物理計算周期1ms、角速度制御周期4ms、ビューアなし等。Control LinkのPX4構成での126秒/約5秒を示しています。メーカー公認のモデルではなく、実機との一致、他社製品との性能優位、あらゆる構成でのビット単位一致を保証するものではありません。

x500の機体モデルを試すには

モデル構築の考え方はVehicle Builderで紹介しています。x500は公開情報をもとに作成したシミュレーション用モデルです。x500の設定一式(PX4 SITL用)と、Windows+WSL2で離陸・移動・着陸を試す手順書をご利用ください。

5. 環境や運用の検証へ広げる

箱庭基盤では、共通のシミュレーション時刻、アセット、PDU等を利用して異なるシステムを連携できます。機体単体だけでなく、環境条件や運用時の状況へ検証対象を広げられることも特徴です。

検証条件連携オプション(Scenario Link)

風やローター故障を飛行中に投入し、機体や制御の振る舞いを確認できます。独自の外部モデルとの連携は対象に応じて構成・開発します。Scenario Linkの実例を見る

Urban Mobility(MITライセンスのOSS)

箱庭のUrban Mobilityでは、PLATEAU等の都市データを使った車両・ドローンの連携シミュレーションに取り組んでいます。Urban Mobilityの紹介とMITライセンスの公開リポジトリをご覧ください。PROの有償オプションではありません。人の行動などを含めた運用条件の統合は、実装・構成の確認が必要な発展領域です。

シミュレーションは安全性そのものを保証するものではありません。実機では試しにくい条件を事前に検討し、設計や運用の判断材料を増やすための仕組みです。

6. 他のシミュレータとの使い分け

研究開発の目的によって適したシミュレータは異なります。2026年10月時点の公開資料をもとに、主な特徴を簡潔に整理しました。

シミュレータ向いている用途・特徴
Gazebo JettyROS 2連携、物理・センサーモデルの拡張
Project AirSim v1.0.1Unrealの描画、カメラ・LiDAR、GIS環境
Pegasus v5.1.0Isaac Sim 5.1上でのマルチロータ・PX4連携
NVIDIA Isaac Sim 6.2.0RTX描画、視覚センサー、合成データ生成
箱庭ドローン無償版非商用の機体・センサーシミュレーション、PX4・ArduPilot SITL
箱庭ドローンPRO高速な制御反復・パラメータ探索、SITLとの制御応答比較

これは公式資料に基づく定性的な特徴整理であり、同じ機体・条件による性能や物理精度の比較ではありません。より詳しい評価結果は、2026年10月版の比較資料と、35項目の機能比較表で公開しています。

7. PROライセンスの構成

箱庭ドローンPROは、商用利用とソースコードを利用した開発・拡張のための基本ライセンスに、検証目的に応じた有償オプションを追加する構成です。

区分主な利用範囲
PRO基本ライセンス商用利用、機体・物理・センサーモデル、ソースコードを利用した開発・改変
制御連携オプション(Control Link)制御プログラムの接続、高速反復、PID探索、SITLとの応答比較
検証条件連携オプション(Scenario Link)風・ローター故障等の条件入力、外部検証モデルとの接続
箱庭ドローンPRO基本ライセンスとControl Link・Scenario Linkの構成

Control LinkとScenario Linkは、PRO基本ライセンスに追加するオプションライセンスです。各オプション単独では利用できません。

無償版とPROの違い

項目無償版PRO・各オプション
用途非商用の研究・教育・個人評価など商用開発・PoC・組織的な研究開発
機体とセンサーのシミュレーション提供範囲内で利用PRO基本ライセンスで利用・拡張
PX4・ArduPilot SITL対応対応
センサー時間特性(v4.2.0)ハード遅延・更新周期・GPS精度等Control Linkでソフト遅延やEKF入力の調整も可能
PRO本体ソースコード提供なしPRO基本ライセンスで提供
Control Link/Scenario Link利用対象外追加ライセンスで利用

無償版の利用条件。具体的な利用範囲は、各ライセンス契約条件によります。 v4.2.0の利用を始める場合は、更新手順とGitHub Releaseをご参照ください。

大学・研究機関向け

研究・教育用途に応じたアカデミックパックをご用意しています。無償版での検証から、PRO機能や技術支援の利用まで、研究内容に合わせてご相談いただけます。価格は個別にご案内します。

8. 技術支援・お問い合わせ

独自機体の物理モデルの設定、PID探索、SITLへの接続、故障・外乱試験、結果の分析などを支援しています。初回の検証環境を一緒に構築し、その後はお客様自身で実験を繰り返せる状態を目指します。

PROではソースコードを提供するため、AIを用いた仕組みの理解や開発・拡張にも取り組めます。技術支援はライセンスとは別契約です。

自社の機体でできるか相談する | ライセンスのお問い合わせ

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